毎日いちばん近くにいる人。
家族でも、パートナーでも、ルームメイトでも、自分以外の誰かと暮らしているあなたへ。
最後にその人に「ありがとう」と言葉で伝えたのは、いつでしたか?
そんなあなたへ。
今日はちょっとだけ、いちばん近い人に「ありがとう」を、思い出してみる木曜にしませんか。
ぼくは、長らく、いちばん近い人にありがとうを言うのが、いちばん下手でした。
仕事の取引先には、毎回ていねいに礼を尽くすのに、
家のなかでは、お風呂を沸かしてくれていたことにも、洗濯物をたたんでくれていたことにも、なにも言わない。
当たり前に思っているわけじゃないのに、口に出すのが、なぜか照れくさい。
引きこもりの時期、ぼくはずっと家にいて、家族のすべてに支えてもらいながら、ぎりぎり生きていました。
そのときに、ようやくぼくは思い知ったんです。
近くの人ほど、ぼくが「ありがとう」と口にする回数が圧倒的に少ない、ということを。
そして、当たり前に思っていなくても、口にしていなければ、当たり前に扱っているのと、ほとんど同じだ、ということを。
回復してきてから、ぼくは少しずつ、家のなかで「ありがとう」を口にする練習を始めました。
ごみを出してくれてありがとう。お米を炊いてくれてありがとう。電気のかさを拭いてくれてありがとう。
最初はぎこちなくて、相手にもなんとなく「なに、急に?」と笑われました。
でも、続けていくうちに、家のなかの空気がほんの少しずつ、温度が上がっていく感じがしたんですね。
『感謝合掌』(かんしゃがっしょう)。
両手をあわせて、目の前のいのちにそっと頭を下げるあのかたちは、
家のなかでも、こころの中だけでもできます。
今日の小さな一歩は、家のなかの誰か一人を思い浮かべて、
「最近、その人がしてくれていることで、ぼくが当たり前にしてしまっていることはなにか」を、ひとつだけ思い出してみることです。
そして、今日のうちに、そのことについて、口に出して「ありがとう」を伝えてみてください。
ぎこちなくていい。短くていい。LINEでもいい。
ただ、口に出した、というその事実が、関係の温度を、たしかに少し上げます。
近くの人ほど、ありがとうの言葉を遠慮させてしまう。
だからこそ、近くの人にこそ、まず、伝えにいきましょう。
焦らず、比べず、背伸びせず。
家のなかの空気を、今日ひとことから、温かくしていきましょうね。
