やることは終わっているのに、まだなにかやらなきゃと、そわそわしていませんか?
休んでいるはずなのに、頭の中では仕事のことがグルグル回っていませんか?
「休むのがへた」って、じぶんでも、うすうす気づいていませんか?
お風呂の中でも、あしたの段取りを考えていませんか?
「なにもしない時間」が、逆に落ち着かなくなっていませんか?
そんなあなたへ。
だいじょうぶ、あなただけじゃないですからね。
8月最初の月曜日のきょうは、この言葉を置かせてください。
がんばりすぎのスイッチ、そっと切っていい。
がんばり屋さんには、がんばるスイッチが入りっぱなしの人が多いんです。
朝、目がさめた瞬間からオン。
ごはんを食べながらもオン。
ベッドに入ってからも、頭の中はオンのまま。
スイッチを切るのがこわい。
切ったら、なまけ者になってしまいそうで。
切ったら、だれかに置いていかれそうで。
でも、思い出してみてください。
スイッチを入れっぱなしの家電が、どうなるか。
熱を持って、動きが鈍くなって、いつか、こわれてしまいますよね。
こころも、おなじです。
かつてのぼくが、まさにそうでした。
事業をやっていたころのぼくは、朝から夜まで、ずっとスイッチを入れっぱなしにしていました。
休むことに、罪悪感がありました。
休んでいる時間も、頭のどこかで「この時間、もったいないな」と思っていました。
休日も、予定をぎっしり詰めこんで。
なにも予定のない日は、なんだか不安で。
いま思えば、立ち止まるのが、こわかったんでしょうね。
立ち止まったら、いろんなものに追いつかれる気がして。
そして、スイッチの切り方を、だれにも教わってこなかったんですね。
入れ方は、たくさん教わったのに。
「がんばれ」は、家でも、学校でも、職場でも、いやというほど聞いてきました。
でも、「もう休んでいいよ」「そこまでやらなくていいよ」は、ほとんど聞いた覚えがありません。
だから、がんばり屋さんがスイッチを切れないのは、あなたのせいじゃないんです。
ただ、習っていないだけ。
習っていないことができないのは、あたりまえですから。
そして、入れっぱなしの電気がいつか切れるように、ぼくもある日、ボキッと折れました。
こころとからだを壊して、長いあいだ、部屋から出られなくなりました。
スイッチは、切れなくなる前に、じぶんで切る。
壊れてから、ぼくはやっと、その練習を始めました。
最初は、罪悪感との戦いでした。
お茶を飲んでいるだけで、「こんなことしてていいのかな」という声がする。
横になっているだけで、「みんなはいまも動いてるのに」という声がする。
でも、その声に気づくたび、こう言い直すようにしました。
「充電も、仕事のうち」
スマホだって、充電しながらじゃないと、一日もちませんよね。
人間だけが充電なしで動けるなんて、そんなはずはないんです。
ここで、だいじなことをひとつ。
がんばるあなたを、否定したいわけではありません。
がんばれるのは、才能です。
気がつけるのも、動けるのも、才能です。
ただ、その才能は、電池で動いています。
充電の時間がなければ、どんないい電池も、いつかは切れてしまう。
だから、がんばるのをやめるのではなくて。
「切る時間を、じぶんで決める」だけでいいんです。
がんばることと、がんばりつづけることは、別ものですから。
がんばるは、ここぞというときに、力を出すこと。
がんばりつづけるは、力の出しっぱなしで、抜きどころを失うこと。
前者はあなたを運んでくれますが、後者は、少しずつあなたをすり減らします。
スイッチを切る時間は、そのふたつを分ける、だいじな境界線なんです。
そこで、今日の小さな一歩です。
今夜、スイッチを切る「合図」を、ひとつだけ決めてみてください。
①あたたかいお茶を、湯のみに入れる
②部屋の電気を、ひとつだけ消す
③「きょうは、ここまで」と、声に出して言う
どれかひとつで、だいじょうぶです。
合図のあとは、がんばらない時間。
スマホの通知をながめなくていいし、あしたの段取りを考えなくていい。
もし頭が勝手に考えはじめても、責めなくてだいじょうぶ。
「おっ、まだオンだったか」と気づいて、もういちど湯のみに目を戻すだけでいいんです。
考えごとが浮かぶのは、こころが働き者な証拠。
浮かんでは、戻る。
その往復が、そのまま練習になります。
うまく切れない日があっても、それでいいんです。
スイッチを切るのも、練習ですから。
きょう切れなくても、あしたまた、合図を出せばいい。
電気を消した部屋が、ちゃんと暗くなるように。
あなたのこころにも、ちゃんと夜が来ていいんです。
昼だけの一日がないように、オンだけの人生も、ないんですから。
がんばり屋のあなたのことだから、きっと、スイッチを切る練習まで、がんばってしまうかもしれません。
それくらいで、ちょうどいいです。
焦らず、比べず、背伸びせず。
きょうも一日、がんばりすぎたあなたが、そっとスイッチを切れますように。
おやすみなさいの前に、湯のみ一杯ぶんの、オフの時間を。
