通帳の残高そのものより、誰かのキラキラした投稿を見た瞬間に、胸がザワッとしたことはありませんか?
ほんとうは今月もなんとかなっているのに、同世代の年収の話を聞いたとたん、急に自分が「足りていない」気がしてきたことは、ありませんか?
がんばって節約した月ほど、誰かの豪華な旅行の写真が、まぶしく見えたことは?
そんなあなたへ。
だいじょうぶ、あなただけじゃないですからね。
こんにちは。ライフコーチのりょーすけです。
きょうは、お金の不安の、ほんとうの正体の話です。
ぼく自身が、この「比べる」に振りまわされて、遠回りをしてきた張本人なので、少しだけ実感のある話ができると思います。
さいしょに、芯の言葉を置いておきます。
足りないより、こわいのは「比べる」こと。
お金の苦しさには、じつは二種類あります。
ひとつは、ほんとうに足りないという現実の苦しさ。
これは、制度や人の助けを借りていい、具体的な課題です。
もし、いまのあなたがこちらの苦しさのなかにいるなら、どうか、ひとりで抱えないでくださいね。
もうひとつは、比べることで生まれる苦しさ。
こちらは、金額とはあまり関係がありません。
そして、ぼくたちが夜中にグルグル考えてしまうのは、たいてい後者なんですよね。
しかも、比べる相手は、いくらでも湧いてきます。
同僚、同級生、SNSの向こうの知らない誰か。
比べる苦しさには、終わりがないんです。
かつてのぼくが、そうでした。
若くして起業したころのぼくは、いつも誰かと比べていました。
同世代の起業家の売上。
きらびやかな実績。
華やかな暮らしぶり。
比べるたびに焦って、数字を追いかけて。
ふしぎなことに、売上が伸びても、安心はやってきませんでした。
上には上が、いくらでもいるからです。
比べるものさしの上に立っているかぎり、ゆたかさは逃げ水のように、近づくほど遠ざかっていきました。
いま思えば、あのころのぼくは、お金を「安心を買うための点数」みたいに扱っていました。
点数だから、上の人を見れば、いつまでも足りない。
お金そのものと付き合っていたのではなくて、「順位」と付き合っていたんですね。
そして、走りつづけた先で、ぼくはこころを壊し、アディクションに沈み、引きこもって、いろんなものを失いました。
どん底で、気づいたんです。
あんなに「足りない、足りない」と思っていたのは、お金が足りなかったんじゃない。
比べることを、やめられなかっただけなんだ、と。
比べるのをやめてみると、景色が変わりました。
同じ一杯のコーヒーが、ちゃんとおいしい。
同じ金額の暮らしが、ちゃんとゆたかい。
考えてみれば、あたりまえのことでした。
どんなにたくさん持っていても、比べながら飲むコーヒーは、味がしません。
どんなにささやかでも、味わって飲むコーヒーは、ちゃんとおいしい。
ゆたかさは、金額のなかではなくて、「いま、ここ」をどれだけ味わえるかの、なかにあったんですね。
とはいえ、「比べるのをやめましょう」と言われて、すぐやめられたら苦労しませんよね。
SNSを開けば、誰かの成功が流れてくる。
比べたくなくても、目に入ってしまう。
だから、比べてしまう自分を責めなくて、だいじょうぶです。
比べるのは、人間の自然なクセみたいなものですから。
それに、SNSで見ている「あの人の暮らし」は、その人の毎日のハイライトだけを集めたものです。
こちらは、楽屋裏の自分とまるごと比べているのだから、分がわるいに決まっています。
比べる土俵そのものが、フェアじゃないんですね。
だいじなのは、比べたあとに、自分のものさしに戻ってくること。
自分のものさしとは、たとえばこんな問いです。
「ぼくは(わたしは)、何にお金をつかったとき、こころがあたたかくなるだろう?」
誰かに勝つためではなく、自分のこころがあたたまるつかい方。
それを知っている人が、ぼくは、ほんとうにゆたかな人だと思っています。
さて、今日の小さな一歩です。
今夜、きょう一日をふり返って、「つかってよかったな」と思えるお金を、ひとつだけ書き出してみてください。
コンビニの温かいコーヒー、百円ちょっと。
帰り道に買った、お気に入りのパン。
大切な人への、ささやかな差し入れ。
金額の大きさは、関係ありません。
「よかったな」と思えたかどうか、だけ。
書きためていくと、あなただけの「ゆたかさの地図」ができていきます。
それは、誰とも比べようのない、あなただけの宝物です。
そして、もしSNSで胸がザワッとしたら、深呼吸をひとつして、こころのなかでつぶやいてみてください。
「あの人は、あの人。ぼくは、ぼく」
お金は、これからも、あなたの人生に付き合ってくれる相棒です。
順位表としてではなく、相棒として付き合えたら、毎日は少しやわらかくなります。
焦らず、比べず、背伸びせず。
あなたのものさしは、あなたのこころのなかにあります。
今日もまた、自分らしいペースでトコトコ歩いていきましょうね。
